58 コシのある太men

太った。

いつの日か痩せるという旨の日記を書いておきながら、平気で太れる自らのおもしろシナプスに慚愧の念がダムを砕く。その日の日記で何も食わないとか言いながら、部屋のゴミ箱からチラ見えるカラフルな包装や立ち上るジャンクな匂いがこの事件を紐解くカギである。痩せるために何をしたかと言えば、晩飯を半人前くらいにしてプロテイン飲んでたとか、プールに行ったとか、気になるお腹周りだけ経文を書かないでおいたとかそれくらいで、片手の指で足りそうな数の取り組みしかしておらずまたしても慚愧の念が大洪水。まあ、ちょっとは痩せたんで許してください。それ以上に太りましたが。なんだったら大きいつづらも小さいつづらも両方持って行っていいので。ちなみに昨日の晩飯は生姜焼きでした。

大学の定期健康診断でも割とやんちゃな数値を叩きだし、診断の最後に総評みたいなのを白衣のオバさんがするのだがその際「痩せてね」とストレートに言われた。にもかかわらず、その時は体重計乗るときに服着てたしゴツいベルト巻いてたしで己の内なる声に封を。サイズアップに気付いた真なるきっかけは、大学の実験で必要というから撮りに言った証明写真。顔の面積が広がってた。悲劇の傍らに真顔で佇むBMI25超えの輩を見て思わず握りつぶしたいと思いに駆られるも800円。この写真に800円かかっているという事実が痛いほど皮下脂肪に食い込む、何よりも800円もかけなければ自分に起きた変化に気付けないという自らのおもしろシナプスに慚愧の念が虹を描く。