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46-死兆星

日記

雪が降った。寒い。

花粉飛ばない時にこそお天気が悪かったりするから、お外出たり窓開けたりができないので歯噛む。3月も中旬の話を俺はしている。もうそろそろ高知県辺りに桜前線がやってくる。そんな時期に雪降ると困る、ただでさえ。予定も狂うし体調の方も寒暖の奏でるエイトビートに揉まれ、皆々様に置かれましてはいかがお過ごしでしょうか、風邪など引かれませぬよう。名古屋のいいところは?みたいなことを訊かれると返答に狼狽える、多大なる恩恵を受けているはずなのに肝心のところで恥ずかしさが天秤を支配して感謝の句が継げない。「雪が降らないところとか……?」太平洋側の気候は本州中腹の山脈など諸々の影響で乾燥する。何も名古屋に限った話ではない、失望の眼差しと共に会話が終わる。待ってくれ、それでも俺はこの町を。

小耳に挟まった知識によれば、地球温暖化によって春のこの時期が寒くなるらしい。温暖化して、寒くなる。なぞなぞだろうか、とんでもなくグローバルなヤツ。脳の回転が地球の自転のスピードに追い付かないせいでこの中間の原理が全く想像できないのだけれども、風が吹けば桶屋が儲かるという奇談もあるのでそういうものなのだと鵜飲む。世の学生ってのは得てしてこんなもん。地球に差し迫る危機も他所に暖房かけて拍車。寒いからだ。たまに耳にする、地球上で最も多い生物は牛である、牛たちのゲップによって温室効果ガスが云々という話を盾に拍車。んでアイス食う、食いたいからだ。人工の暖気で徐々に溶かしながら食う。外では雪、ロマンスの欠片もない光景を見て、地球の死を帯びた溜め息かとも思われる。ここは確かに破滅に向かっているのだろう、電気機器なくしては俺が先に破滅することになるし、目先の欲望にも抗えないちっぽけな存在、だが待ってくれ、それでも俺はこの星を。