35-流れよ我が汗

午前3時半ば、朝と夜の境目、足の冷たさに目が覚めた。冷え症ってのは本当によ。それはまだいい、体を包み込むような不快感がある。汗だ。ある箇所の汗は乾いて真夏の野球部の部室を心象風景として描き、ある箇所の汗は液体のままを保ちその部位を海藻類でコーティングしたかのような感覚を与えた。電気毛布の設定温度のK点越えというチョンボに払う対価としては余りに大きいようにも思える。いつか見た発酵食品のように干からびた唇を舐め回しながら、とりあえず着替えようかなとベッドから起き上がる。冷えで目が覚めたってのは嘘かも、本当はこのヌメつきと異臭から目を覚ましたのかもしれない。一行目から嘘を書くブロガーをあまり信用してはいけない。閑話休題。変温動物から移植したような足をベッドから放り出して寝る己の衛生観に対して絶望を覚えつつも、もしかすると今の自分はものすごく痩せているのではないかと思えて一条の希望の光を見出した。こうしてはいられないと私のせいで甚大な被害を被ったパジャマを脱いで体重計のある風呂場へ。TANITAのやつ。

汗とはただの水ではない、ナトリウムを始めとした塩分やミネラルその他老廃物が含まれており、良い汗をかくというだけでも健康ひいてはダイエットに大きく寄与することはすでに周知の事実だろう。寝て、汗をかいて、痩せられるなんて最高じゃないか。本だって書こう、こんなブログみたいな誰の知識も豊かにしないものではない。「寝るだけで1か月5キロ!?」「運動、絶食の終焉」「私もやってます!!(byダレノガレ明美)」みたいな帯が巻いてある本。この本をブログで紹介してくれたモデル達とブロともにもなれる、ズッブロともかな、ブロズッともかな。体はブリザード心はホットスパこれなーんだ?のなぞなぞの答え、それは今の私である。体重計に足を置くと刹那の冷たさを感じてピピピ、76.8キロ。全然減っていない。脱いだパジャマは甲冑の如き重さであった、流れきった水分と老廃物と臭気を確かに受け止めていたはず。とすれば寝ている間の私の体重は。考えたくもない。人体の神秘。乾ききった唇を舐める舌が止まらない。これは、冷や汗ものだ。