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カレンダーが大売出し。

本屋に入るや否や大量に水揚げされたぴちぴちのカレンダーたち、そしてそれに特に群がっているというわけでもなく各々漫画やら雑誌やら物色する人々。あまりの過剰供給っぷりに力場の歪みを感じつつも真相が気になり歪みの中心のカレンダー売場へ。珍しい植物のグラビアが一番目に付くので価格をチェック、ほう。

野口御大の神風をもってしてもなお届かないインフレーション、カレンダー売場を閑古鳥が繁殖ゾーンに選んだのはどうやらこの価格が原因らしい。それもそのはずで植物のグラビア付の紙類が欲しければジャポニカ学習帳でも買えばいいのだ。ジャポニカはワンコインプラスアルファで紙が表裏フリーの30枚、表紙裏の厚紙に明日使える知識が書いてあるという極め付け。対してカレンダーはと言えばユーズドの12,3枚が関の山。加えて彼奴、カレンダーの最重要項目たる日付も紙面の下の方にさもおまけのように住まわせているだけ、しかも日曜と記念日をフォント弄りで赤くしただけというオリジナリティのなさ。機能美を母親の胎内に忘れたかのようなアレンジメントもさることながら、だめ押しと言わんばかりに始まりの日付が2014年12月だという。ほう。

カレンダーを売るときに12月始めにしといたら驚くほど売れた、みたいな話を15年前くらいに聞いたことがある。その話を初めて聞いたときの、一月づつのずれが積み重なって最終的にウロボロスするんだろうな、とぼんやり想像していた記憶がフラッシュバックし、至る現在。この年の瀬に目の当たりにしているものが20世紀の商法の残骸だというどうしようもない現実。売れていく漫画、立ち読まれる雑誌。カレンダーの明日は、どっちだ。